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ふたりぼっちのリサイタル

(過去の日付に遡って投稿することがあります/最新投稿日の2~5個くらいが最新の投稿になっていることが多いです)

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読書感想文:23

2016.12.06 (Tue) Category : 本棚

久々にいい本を読んで感想を書きたくてログインしたらホームページが開けなくて、かなり放置してたからサービス終了したのかと思ってすごく焦った。大丈夫でした、良かったー。
いやぁ最近寒いですね。
本屋でレジで会計後にフリーペーパーがあって内容を読んだ瞬間検索機で本調べてもう一回レジに並んで速攻で買いました。たぶん10秒も悩まなかった。今思い返してもすごくいい衝動買いをしたなって思う。
フリーペーパーの絵がすごくシンプルでかわいくてそれを見ながら本編を楽しみました。

敬称略。以下ネタバレ含む感想になります。続きを読むからどうぞ。

十二人の死にたい子どもたち
冲方丁
文藝春秋刊


まずストーリーがすごい良かった。目次で大筋の流れは期待できたし、構想年月が長いだけあってシステムとしてすごいいいなって思った。最後のくだり読んだらバトロワみたいにキャラクターを変えて何度もやりたくなるような(読者をやらせたくする)シナリオだと思った。最後の4Pでサトシの闇が見られたのもすごい良かった。

死にたい理由はタカヒロのが一番好き。もう少し母親依存だとよかったけどそうだったらセイゴ君に否定されたとき発狂しかねかいよなーとか。
あと作者が読み手をミスリードする感じがやばい。死にたい子どもの半分くらいが客観的に見て死ななくてもいい(?)理由になってて、読者が登場人物の子らを死なないように応援させる流れになっているのも、ノブオの告白の独白も、時計の数字をとった順番に登場人物の描写してるけれど実際の時系列と違ってるっていうのもすごいときめいた。
ただキャラクターに差がありすぎて、ミツエのインパクトが薄いのが残念だった…。服派手にしてるのにリョウコちゃんを際立たせるだけな感じがして悲しい。
セイゴ君はいい子だってすぐにわかっちゃったし、シンジロウも強すぎた…。小説の主軸が誰が会話の主導権を握ってるかでシンジロウ・アンナ・その他くらいで論理バトルをするにはシンジロウの敵になる子がいなかったなぁ…って印象。シナリオ的に難しいんだろうけれど、死にたいけれど勇気がなかった自罰的な子とか死にたくて死にたくてたまんないサイコパスな子がいなかったって。死を間近に感じたいから来た子とか殺したい子とかそういうイレギュラーなのがいたらそもそものシナリオがダメになりそうだけれど。
あと女の子が基本的に残念。本編読みながら登場人物と一緒になって怒りそうになるくらい現実味のあるキャラもいるんだけれど、なんていうか不自然な子は最後まで不自然。マイとか馬鹿すぎるしこれだけ社交性のある裏表のない馬鹿だったら死にたい理由を友達や先輩後輩とかに言って周囲から普通に突っ込まれて、本来ならこの集いに参加しないタイプの子なんじゃないかな…。それか死にたいサイトの前にヘルペスググるだろ…。キャスト的にどうしても欲しかった役なんだとは思うけれど馬鹿のベクトルに違和感がある。
それと欲を言うならもう少しだけノブオ君が出てきて欲しかった…シンジロウとノブオ君の含みのある会話がすごく好きだーーー。
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