ふたりぼっちのリサイタル
(過去の日付に遡って投稿することがあります/最新投稿日の2~5個くらいが最新の投稿になっていることが多いです)
読書感想文:4
2011.07.23 (Sat) | Category : 本棚
敬称略、ネタバレ含む感想になります。続きを読むからどうぞ。
スロウハイツの神様(上)(下)
辻村深月
講談社文庫
いいなぁって思いました。こういうのいいなぁって。一人暮らしとも寮生活とも違う、自分たちだけの空間で仕事をしたりみんなでご飯を食べたり、たまに誰かと出かけたり友達が来たり。憧れます。
辻村さんのお話は最初にはっきりとした謎があって、それが読み進めていくうちに明るみになっていく様が凄く面白いです。あちこちにフラグが立っていてそれが後半で一気に種明かしされる過程が楽しかったです。
今回なら「コーキの天使ちゃんは誰か」「ダークウェルの作者は何者か」「加々美莉々亜の正体」など色々あっておもしろかったです。
強いて言うなら最後恋愛オチにならなければ良かったのになぁとか。あの話自体は好きだったし、作品のタイトルや舞台とも関わってくるからシナリオ上そうなることは仕方ないんだけれど、私はスロウハイツに住むみんなのことが好きだったので二人にだけ焦点を当てられてもなぁ、というか。
男子は狩野と長野が好きでした。あとコウちゃん。女の子なら環。
だけどみんなちょっとどこか削がれる印象。良く言えば人間味がある、悪く言えばシナリオ性が高いというか。
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