ふたりぼっちのリサイタル
(過去の日付に遡って投稿することがあります/最新投稿日の2~5個くらいが最新の投稿になっていることが多いです)
読書感想文:5
2011.08.07 (Sun) | Category : 本棚
敬称略、ネタバレ含む感想になります。続きを読むからどうぞ。
名前探しの放課後(上)(下)
辻村深月
講談社文庫
タイムスリップした男子高校生が自分の見てきた「未来」を回避するために友人たちと自殺予定者を助けようとするお話。
正直やられました。最後まで裏切られた!って感じです。辻村さんと言えば「学園ミステリー」と「答えのわからない大きな謎」のイメージだったのですが、『名前探しの放課後』でははっきりとした謎は「自殺予定者は誰なのか」の1つだけだと思います、最後まで。
タイムスリップというファンタジー要素がありながらも現代ファンタジーにぶっ飛ばなかったのはタイムスリップが設定でしかなかったからじゃないかなーとか、良くも悪くも。各章のタイトルが童話系になってて作品内でリンクされてるのは面白かったけれど童話の雰囲気とは直接リンクしないというかなんかその辺もやもや。
案の定秀人くんが好きです。個人的には最後ちょっと勿体なかったけれど。いつかくんとあすなちゃんも好き。みんなできゃっきゃしてるのが凄く微笑ましいです。
最後の最後で明かされる答えと作品のタイトルがいい具合にかみ合っていて素敵です。いつかくん、あすなちゃんだけじゃなく椿ちゃんとかも好き。でもなんとなーく表紙のイメージと作品のイメージが一致しないなぁ。もっと大勢できゃっきゃしてる感じでもいいと思いました。
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